毎週日曜はお世話になっている会社さんに出向くので、その時に割かし色んな質問を受ける事があります。そしてやはりと言いますか時期的に「コインチェック」の話しになり「❝仮想通貨❞は怖い危ない」と間違った認識をしていたので全く知識が興味が無い人向けに翻訳をしてました。
と言う事で今回の騒動、記述するには今更ですが「嫁/親でも分かるシリーズ」解説として載せてみます。
まず端的に言うと今回の件はただの会社の問題です。
(甘さ,意識の低さ,儲ける事が一番,重要なとこに資金を投入しない,等々)
その象徴が、問題が起きる9時間前に日経がたまたま取材をしておりその時に出た発言。
「本当は取引所をやりたいわけじゃないんですよね」。25日、大塚氏はこう漏らした。コインチェックは12年の創業当時、「レジュプレス」という社名だった。一般の人々からさまざまな体験談を募り、ネット上で共有するSTORYS.JP事業を展開し、映画「ビリギャル」の原作も生んだ。17年から仮想通貨事業に経営資源を注力してきた。
コインチェック暗転前日、冗舌だった経営幹部の甘さ 2018/1/29 12:01
元々はあの有名なビリギャルの原作を生んだ事業を展開しており、次の収益・事業を模索してる中、金の臭いがする儲かるからそっちに進んだって感じでしょうかね。(まぁ資本主義国家ですから本来それ自体はダメではありませんが)
では次にSBI北尾社長(金融界の重鎮で孫社長の右腕でもあった人)が1/30の同社決算説明会での発言。
同件の問題点はウォレットに関して基本的なセキュリティー対策さえ講じていなかった「本当に初歩的な問題」であると指摘。同社がCMを出していたことにふれ「お金をかけなければいけないところ(セキュリティー)にお金をかけず客を集めるためにお金を使った。こういう輩はカス中のカス」と喝破した。
まあ本当に初歩的な問題だ。コインチェックの問題はホットウォレットでインターネット外部に接続した状態でNEMというものを保持していた。まったくナンセンスだ。インターネットにつなげて保持しているというのは「いつやられてもいいですよどうぞ」ということだ。さらにNEM財団から推奨されているマルチシグの締結もしていない。きわめて初歩的な問題をすべてやっていなかった。
用語が分からない場合は一度スルーでおk。
もっとも腹立つのはコインチェックがCMに多額のお金を払っている。こういうときもっともお金をかけなければいけないところ(セキュリティー)にお金をかけず、客を集めるだけにお金を使っている。こういう輩はカス中のカスだ。
同社は仮想通貨の秘密鍵(銀行のキャッシュカードの暗証番号のようなもの)を、常時ネット環境に接続する「ホット・ウォレット」で管理し、ネットと切り離された別のシステムで管理する「コールド・ウォレット」を用いていなかった。これが最大の問題だ。また、国際的にも仮想通貨取引の基本的なセキュリティー技術と認識・推奨されている「マルチシグ(マルチシグネチャー、金庫に複数のカギをかけるように、複数のパスワード<署名>を複数のコンピューターで保管し、ハッキングなどを防ぐ技術)」も導入されていなかった。SBI北尾社長コインチェックに激怒「カス中のカス」と猛批判 2018年01月31日
相当お怒りです…
ちょっと後半は専門的な単語が入ってしまいましたが雰囲気は伝わると思います。
まずはその世界に志や使命を以て進んだ訳で無い事。
そして人材業界ならスタッフ、飲食業界なら食品衛生面など一番気を付けなければイケないとこを手抜きして、多額の資金を顧客獲得に費やしたってとこです。ざっくり言えば先日の着物会社、少し前の旅行会社と似てる部分が有りますね…
うちはTVが無いからどうだったか不明だがこのCMは動画サイトでも目にしまくった
今回の事件の問題点は❝仮想通貨が❞❝NEMが❞と言う訳で無く「会社が問題だった」と認識して貰って良いかなと思います。
ちなみに
2013年に起きたビットコイン消失事件はマウントゴックスの社長が不正操作で横領し私電磁的記録不正作出・同供用容疑で逮捕されてます。
ビットコイン消失、社長だけに接続権 単独で不正操作か 日本経済新聞
設立当初からコイン水増し ビットコイン取引所社長 テレ朝ニュース
※コインチェックの犯人はまだ分かっていません。そこは混同されぬ様にお願いします。
ー追記ー
流出ネムと別の仮想通貨の交換確認 5億円超か 警視庁
日本経済新聞 電子版 2018/2/9 23:14