池袋新宿御苑横浜と住み歩いた大都市好きが熱海移住を決めた点を纏める(2018年修正版)

※2020年11月に熱海を出ました。熱海は良いところだったし、(一部の)良い人たちにも巡り合えました。ただしかし住む事によってグレーな点やダークなところも多々知る事になり(厳密にいうと店を出した事によって住むだけでは見えなかった灰や闇な点)、不満不平苛立ち等々が少しづつ蓄積し、最後はこのまま住み続けるのは子供の為にはならないなと感じ出る事にしました。「熱海脱出編」は、いつか、落ち着いたら、作るかな・・・。

<2017年9月30日投稿>
若い頃は、日本初のADSL東京めたりっく通信が始まるから使いたくて対応エリアでもあった池袋へ、当時勤めてた家電量販店へ歩いて通勤しようと新宿御苑へ、横浜は職場の関係でしたが、それぞれ駅から徒歩7-8分のとこに住み、仕事が終わればネオン街へ行く様な大都市好きでした。
 
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「田舎でのんびり」とか「若いのに引退か」みたいな事を友人・知人に言われたりもしましたが、全く、1ミリもそんなつもりでは来てないです(笑)。
 
 
熱海はそもそもただの田舎だとは思ってません。
そしてただの観光地だとも思ってません。
自分の中では観光地と(郊外)都市のハイブリットな街と解釈しております
 
 
例えばどこか住む場所を探す時、この近辺に住みたいと沿線から考えると思います。
東海道線なら「平塚ー藤沢」辺り、中央線なら「国分寺ー立川」辺りの様に。
その考えで行くと、「熱海と小田原」や「熱海と三島」はまさに隣の街なので先ほどの沿線で考えれば比較の対象になりますが、街としての顔が全然違うのであまり直接比べるところじゃないですよね。
 
 
なので本来、熱海の比較対象は「観光地」と言う点で見ると、箱根軽井沢、もう少し増やせば鬼怒川草津清里日光あたりかなと思ってます。多くの人にとってのこれらの街の代表的な『顔』は都会の喧騒から離れて休息を取る場所、別荘として住むセカンドハウスの地ですかね。
 
 
 

他との比較

ではここでその競合する街の都心部で必須と思われるジャンルを比較してみます。
※草津は駅が無いので除外。通常箱根は周辺一帯を指しますが今回はキー駅を中心とした比較なのでここでは箱根湯本です。

この比較は各駅を中心に徒歩15分以内にそれぞれ何店舗あるかを調べました。
※最初は徒歩10分で調べましたが他の街がほぼオール0になるので15分に拡大
※0(ゼロ)のカッコ書きは20,30分まで広げれば対象があった場合の補足
※カラオケの抽出条件はスナックラウンジパブスタイルは入れない。学生も行くような従来通りのカラオケ店のみ
※増減があった部分は赤字で訂正、2018年10月24日、時点。

 
人によっては「100均は使わない」や、逆に「〇〇が無い」もあるかと思いますが、現代人が大方使うであろうジャンルをピックアップしました。あくまで目安と思って下さい。
 
この様にみると日光が意外に善戦してる感じです。(表現が良くなく地元の方ごめんさない予想外て意味でございます)
軽井沢は巨大なアウトレットモールが有るし、もう少し全体的に数値は高いと思ってましたが意外と低く、近年はモールのイメージが強いのですがそれでも数値から見ると観光地っぽさは色濃く残ってます。
清里や日光はもう何年も行ってませんが、箱根・軽井沢・鬼怒川温泉はちょっと前に行ったので記憶に新しく、まさにそれぞれこんな感じだったかな。
 
 
 

王者の箱根

コンビニ以外はゼロの箱根湯本はさすが「ザ・観光地ナンバー1」だなと思います。
※データは2009年で熱海は現在300万オーバーに戻してます
だいたいどの駅前にもコンビニはあると思いますが箱根湯本駅前には無く、一番近いところでも250㍍離れてます。(スペースがなく結果的にかもしれませんが過去には何度かそのチャンスはゼロでは無かったはずなので、やっぱり意図的に外してるのではないでしょうか)
 
箱根の”観光地“としてのブランドはぶっちぎりだと思います。駅前はもちろん町内にも上記の様なチェーン店は一切無いし、駅舎は温かみ感じる箱根らしいタイプ。駅前の看板も最小限に留めてる感は伝わります。
 
駅降りても日本特有なギタギタした看板もない。京都の看板条例の様なものがあるか分かりませんが箱根らしい感じがします。

※360°ビューなのでグリグリ回して駅舎の方もご覧下さい。 
 
 ちなみにこちらは新宿で現代らしい光景。

 
 
 

一方の熱海は

なんかこーやっぱり、昭和バブル感の残るゴテゴテぽさがあり、駅前ロータリーに面した看板たちがそれを思わせます。特に(原色の)色使いでしょうね。

 
昨年出来た駅ビル『ラスカ熱海』は近代的なデザインをしております。著名人の方が「熱海らしく無い」と仰ってますがそれは自分の想い入れある「昭和の想ひで」から「違和感」と受け取っただけで、実はこれが熱海だと思ってます。
 
※左側の建物がラスカ熱海。2つのビューを見渡すと箱根湯本ではなく新宿寄りなのが良く分かると思います
 
 
 
熱海市には起雲閣と言う大正時代を代表する建築物が有りますが、
 
これを作った方達は「大正ロマン溢れる建築物をつくろ!」と現代人が口にするような「大正ロマン」として作ってる事は無く、当時の最先端技術や価値観で作り上げたはず。
 
また昭和の建造物を作った方達は「今は昭和バブル真っ只中。ギラギラさせるぞ。」という気持ちでは作ってた訳でなく、これも同様で当時の最先端技術や価値観で作り上げたはず。
 
 
(それ以前も)、江戸、明治、大正、昭和、平成とその時代の流行や感性で建築され、そして今現在、結果的に織り交ざって現存しているだけかなと思ってます。
古き良き観光名所・建築物は大切に残して、近代化するところは徹底的に近代化。これでいいじゃない、熱海は。そうやってきたんだから。
 
東京からほぼ同じ時間で行ける天下の箱根と同じベクトルで競合しても勝ち目は無いし、その必要は無く、熱海はこの熱海らしい感じを伸ばせばいいと思ってます。
 
 
 
 

ハイブリット

以上の点が
熱海はそもそもただの田舎だとは思ってなく
そしてただの観光地だとも思ってなく
自分の中では観光地と都市のハイブリットな街と解釈した訳です。
 
当然ながら昔住んでた池袋や新宿御苑や横浜と全く同じ生活は不可能ですが、普通に(最小限の)都市機能を堪能出来る唯一!?の観光地が熱海かなと思った訳です
 
 
 
 

他の街との比較

今回、熱海を選択したのは上記のハイブリットと言う考え方ともう1つあったのが各停駅の郊外都市の延長として考えた熱海です。
 
一般的に居住地を選ぶ時は、勤務地を基準にしてそこから片道〇〇分圏内という選択をすると思います。
 
下記に挙げた街は、東京へ勤務してる人達が居住する街の例として30,40,45,60㎞と離れた場合の一例です。
 
必ずしも皆が皆、東京駅では有りませんからこれも一例です
 
こうやって数字で見ると、やはり熱海は他の観光地とはちょっと違うかなーと思います。まあ当然ながら郊外は車で移動しますから駅から離れた店舗を入れれば数値は変わって来ます。しかしそれを言ってしまうと、移動時間・店舗数は違いますが熱海も同様な事が言えますからあくまで駅中心で考えたお話です。
 
たまたま北春日部は結果が悪かったところをピックアップしてしまいましたが、前後50㎞圏の各停駅のイメージはだいたい付くと思います。
 
ちなみに同じ100㎞圏だと高崎・宇都宮あたりが競合に当たります。そちらとは数値上で水をあけられるケースが出てきますが、それらは県庁所在地で直接の比較対象は新宿や上野や大宮千葉と言った都市ですからね。
 
 
この表から「熱海は東京から100㎞圏にいながら、利便性の上では約50㎞圏の各停駅に近い感覚で暮らせる」という事なのです。
 
 
また東京から同じ100km圏で各都市を比較をすると、東海道線・東海道新幹線は日本の東京ー名古屋ー大阪を結ぶ重要路線の強みも有りますから
・快速で熱海ー東京間は最短で1時間35分
・緊急を要する時は新幹線で時間を買えばいい
・時間は普段で良いけどゆったりしたいPCなど作業をしたい時はグリーン車
と使い分ける。
 

また買物など含め何処か出掛ける時は、地元駅から順に対象を広げて行くと思います。
 
・北春日部ー春日部ー大宮ー上野,銀座,東京
・西八王子ー八王子ー立川ー吉祥寺ー新宿,渋谷等
 
の様に。
 
そこで熱海も同様に、熱海で満たせない要件は小田原、鴨宮モール群、辻堂テラスモール、横浜と広げて行けば良いかなーと思います。
 
 
 
 

以上を踏まえた上で

・長年続いているキャッシュレス生活に支障が無い事
引き続きAmazonが活用出来る(小田原配送センターに近くなるw)
・イオンがある事(うちは原則としてネットスーパーのみです)
更に、
・2006年12月「熱海市財政危機宣言」を出し、後に「熱海市財政再建スタート宣言」に変わり現在は市長市民皆さんの努力のお陰で健全な方向に向かっている
・2011年「熱海市子ども医療費助成制度」が改正され入院・通院ともに中学校3年生までに
・2015年「子ども・子育て支援新制度」がスタート
大学病院がある(9/16追記:順天堂大学病院が伊豆の国市に有るのを知る)
2016年9月に放送された「NHKスペシャル縮小ニッポンの衝撃」。
将来は都心でも魅力が薄い街は徐々に体力を無くして財政危機を迎えるかもしれません。熱海のブランド力はとても強い事と既に財政再建に着手している点は心強い。
・まだ行ってませんが(笑)、夜のお店もある一定規模で充実している点。(夜のお店を拒絶する人方もいると思いますが合法な範囲ではあった方がいいと思ってます)
・これは結果的にですが毎日温泉に浸かってる事で体調面が改善している事が実感出来る

 
 

最後に

駆け足で説明して来ましたがこれらが移住の条件と熱海に決めた理由です。
都会の喧騒から離れたいとかは一切なくいつでも歌舞伎町や五番街に帰れます笑
逃げや守りの移住では無くて、幾つもの条件を満たした攻めの移住のつもりです。
 


 
「少し外に散歩しよ」とか「子供と公園に出よう」などのちょっとした外出って普段あると思います。その行き先としてサンビーチ、ジャカランダ遊歩道、ムーンテラスなど旅行として行っていた場所にその感覚の外出で気軽に行けるのはもうこれはほんと最高な時間です。
 
ムーンテラス
ジャカランダ遊歩道

 
 
去年、熱海に住みたいと言う後輩にたまたま出会いました。最後にこの2つの言葉をその様な人達へ送り、引退後の熱海では無く既成概念に捕らわれ無い考えで候補の1つに入れて頂ければと思います。
 

ノーベル平和賞を受賞されたムハマド・ユヌスの言葉に『人間がこの世に誕生したときに職業などというものはなかった、したがって職を失う事を心配する必要はなく、自分で職をつくることが重要』

これからのAIは秘書になり友人になりコーチになり、医者にもなりえます。(略)「こうした動きは産業に“破壊”をもたらし、日本にも影響を及ぼします。すべての業界は5~10年で成長が止まり、株価が暴落し、経営陣もクビになることでしょう。自律走行車は3年以内に登場し、5年後には東京の街中を走っているでしょう。10年後には人がクルマを運転することはなくなります。そうしたとき、トヨタや日産が、いまの市場の9割を失うことになるのは確実です。 https://wired.jp/2017/08/07/cic-future-of-work/

※追記:これを記述したのは2017年9月1日です。ちなみに移住やキャッシュレスカフェはそれぞれ何年も前から描いていた事なので最近のメディアに取り上げられているブームとは何の関係もございません。

コメント

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